温泉話①

心乃間間の温泉分析書。

 

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旅館オープンの約半年前、これが手元に届いた時はとても嬉しかった。

と同時に、ホッと安堵の胸をなでおろしたのを覚えている。

というのも、温泉掘削開始から一年も過ぎていたからだ。

 

当初の予定では、掘削の工期は約4ヶ月から半年。

起工式の後は、ワクワクしながら何度も現場に足を運んだが、なかなか良い報告を受けなかった。

 

「地中に大きな石がある」

「掘削途中に崩れた」

 

温泉を掘るという事が初めての経験。

勝手がわからないワタクシは、ボロボロになり引き揚げられたドリルの先端部分を見る度に不安な気持ちになった。

目標の深さ600メートルまでは遠い道のりだった。

作業は日が暮れた後も遅くまで続いた。

外灯もない場所である。

辺り一面真っ暗闇、高くそびえ立つ櫓が投光機で照らされる。

その中でゴウゴウと音を立てながら休むことなく動き続けるボーリングマシン。

それを交代で見守る作業員の方々はとても頼もしかった。

 

皆さんの粘り強い仕事のおかげで、ようやく硬い地層を過ぎた。

これで一安心かと思ったその矢先、忘れもしない平成24年7月。

4日間に渡る九州北部豪雨が発生し、阿蘇地域も各地で甚大な被害を受けた。

 

(続く・・・)

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旅館 心乃間間 館主 藤江甚午

旅館 心乃間間 館主 藤江甚午

熊本駅前にて大正13年から続く「藤江旅館」の5代目。 2008年には九州新幹線開通に伴う道路拡張工事の影響で、熊本駅前での営業を一時休業。 約5年かけて、阿蘇山を一望できる新天地<南阿蘇久木野>にて温泉旅館「心乃間間~konomama~」をオープン。 趣味は旅行、グルメ、スイーツ、アニメ、漫画、バイク(2008FXDL)でソロツー。 お酒はやめた。 好きな食べ物はラーメン、鶏刺し、甘い物。
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