宿の独自化

 

受動喫煙対策の為の健康増進法改正案がニュースになっております。

飲食店が原則禁煙になるかもという話です。

 

嗜好品を一律に法で規制することにはあまり賛成しませんが、

心乃間間は開業当初からコンセプトとして完全禁煙を謳っております。

タバコの臭いが一切無い空間をつくるため、駐車場や屋外で吸うのもお断りしており、

実質、非喫煙者のための宿として営業しております。

 

懸念していた喫煙者からのクレームはありません。

まず、旅行中も吸いたいという方は当館に予約をされません。

「我慢してでも泊まりたい」というありがたいお声をたまに頂きますが、

我慢する旅行なんか楽しくありませんので、基本的にオススメ致しません。

 

例えば昔の話ですが、洋服屋で、

明らかにワタクシに似合わないのに、サイズが合ってないのに、

うまいこと言って、とにかく売ろうとする店がありました。

その後、その店に行くことはありませんでした。

 

 

洋服屋の場合「似合わないなら売らない」

 

宿屋の場合「コンセプトに合わないなら泊まらせない」

 

 

乱暴かもしれませんが、お客様のことを思うなら、

これが正解だと思っております。

 

それでも「我慢してでも泊まりたいんだよ」という喫煙者がいらっしゃれば、

その予約をお断りするようなことはもちろん致しません。

 

 

そこまで客層を絞って、宿営業が成り立つのかという不安もありましたが、

実際に当館の「完全禁煙」というコンセプトに同意する多くの方が、

全国からお越しいただいております。

 

決して喫煙を否定しているわけではありません。

ワタクシの周り、知人・友人にも当然喫煙者がいます。

酒はたらふく飲むので、嗜好品を愉しむ気持ちはわかります。

 

ではなぜ当館が完全禁煙にしたのかという理由は色々ありますが、

一番は、宿のコンセプトを独自化するためです。

 

今まで「全室禁煙の宿」というものはあっても、必ず喫煙所はある。

「一切タバコが吸えない宿」は聞いたことが無い。

※あとで調べたら一軒ありました(^^ゞ

 

 

他にないからこそ価値があると思っております。

 

 

「DVD貸出サービスが欲しい」

「大浴場が欲しい」

 

とか、お客様のニーズは様々ですが、

それに答えていたら、全国の宿すべてが同じような宿になってしまいます。

 

「心乃間間ではこのように過ごして欲しい」という私達のこだわりこそ、

お客様に対するおもてなしだと考えます。

 

日本全国、それぞれの宿にこだわりがあるから、

旅行って楽しいんですよね(*^^*)

 

 

 

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旅館 心乃間間 館主 藤江甚午

熊本駅前にて大正13年から続く「藤江旅館」の5代目。 2008年には九州新幹線開通に伴う道路拡張工事の影響で、熊本駅前での営業を一時休業。 約5年かけて、阿蘇山を一望できる新天地<南阿蘇久木野>にて温泉旅館「心乃間間~konomama~」をオープン。 趣味は旅行、グルメ、アニメ、漫画、バイク(2008FXDL)でソロツー。 好きな食べ物はラーメン、鶏刺し、ホルモン系。
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