室礼

 

「和室に床の間は必要か?」

 

心乃間間を建てる前、設計士との打ち合わせにて、このような話が出ました。

 

 

・・・和室といえば、当然のように床の間があるという認識でしたが、

最近は住宅でも和室に床の間を設けないケースが多いといいます。

旅館でも床の間が無い和室が増えてきてます。

ある統計では、和室に床の間を必要とする人の割合は2割にも満たなかったといいます。

 

確かに、床の間を無くしてその一畳分のスペースにソファーなりを設置したほうが、

お客様が寛げるスペースが増えるので効率的です。

 

しかし床の間が無い和室というものは、どうも落ち着かず違和感を感じてしまいます。

床の間を設けない場合、それはもはや「和室」という名前で呼んではいけないような気がします。

IMG_6498

「和室に床の間は必要か?」

その答えは、ワタクシたちも設計士も同じでした。

一見無駄に見えるこのような空間にこそ、日本古来の美意識が存在し、

季節ごとに飾り付けをしてお客様をお迎えする「しつらいの場」として、

旅館の和室にはなくてはならない存在だと考えます。

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旅館 心乃間間 館主 藤江甚午

熊本駅前にて大正13年から続く「藤江旅館」の5代目。 2008年には九州新幹線開通に伴う道路拡張工事の影響で、熊本駅前での営業を一時休業。 約5年かけて、阿蘇山を一望できる新天地<南阿蘇久木野>にて温泉旅館「心乃間間~konomama~」をオープン。 趣味は旅行、グルメ、アニメ、漫画、バイク(2008FXDL)でソロツー。 好きな食べ物はラーメン、鶏刺し、ホルモン系。
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