昨年の11月末、阿蘇山が噴火したというニュースが流れました。
ワタクシは阿蘇に来てまだ日が浅いため、状況がよく把握できませんでしたが、
地元の方々に話を聞くと、意外と皆さんは気にしていませんでした。
もともと阿蘇は活火山ですから、阿蘇という地に長く住んでいると、こういうことは別に大騒ぎすることでもないそうです。
「ヨナ(熊本弁で火山灰のこと)が降ると農作物に影響が出るからなぁ」という心配はされていました。
地元の旅館組合の会合に出ると、話題はその話に。
報道を見たお客様からのキャンセルが相次いでいるとのこと。
当館も例に漏れず、お客様からのキャンセルの連絡が数件来ていました。
「阿蘇は大丈夫です」と説明しても、やはり不安は拭いきれず旅行先を変更され、
中には「阿蘇全体が燃え広がって、噴石が降りそそいでいる」と誤解をされている方も。。
もちろんそんなことはありません。
阿蘇山の立ち入り規制については阿蘇市観光協会の下記のページから詳しく知ることができます。
↓
立入禁止区域が火口から半径1キロというのは今回の噴火前と噴火後で変わりはありません。
中岳の火口から当館まで、直線距離で約10キロ離れており、
火口から直線距離で約3キロの草千里ヶ浜には、今でも多くの観光客が訪れています。
今しか見ることができない迫力のある阿蘇の姿を撮ろうと構える写真愛好家の方も多いようです。
当館からも日によっては噴煙を望むことができます。
白い水蒸気の日もあれば、黒い噴煙の日もあり、全く出ていない日もあります。
今朝撮ったラウンジからの風景。
撮った時点では噴煙は見えておりませんでしたが、その数分後。
↓
噴煙が少し見えます。
そしてその数分後にはまた見えなくなりました。
一日のうちでも、見え方が刻一刻と変化します。
同じ南阿蘇で昔から旅館を営む女将さんがこう呟いていました。
「昔はちょっと噴火したからといってお客様が減るなんてことは無かったよ。」
今と昔とでは報道の見方が変わっているのかもしれません。
メディアの情報よりも、一番信頼できるのは現地のリアルタイム情報です。
冬場の道路状況に関しても、できれば現地の宿に問い合わせてみてください。
予想できない豪雪などを除けば、周辺の道路状況などを詳しくお知らせすることができます。
山頂付近でも、ニュースでは大変な積雪のような映り方をしていても、
基本的に道路上は除雪がしっかりしているのでノーマルタイヤで行ける、なんてこともあります。
心乃間間が年末年始に満室が続いたのは、ありがたいことに常連様のおかげです。
南阿蘇に一度でもお越しいただければ、火口との距離感もわかりますし、
今回のような噴火では、特に危険は無いということがわかっていただけると思います。
阿蘇で暮らす。
それは、阿蘇の火山と共に生きる。
そういうことなのです。
旅館 心乃間間 館主 藤江甚午
最新記事 by 旅館 心乃間間 館主 藤江甚午 (全て見る)
- 上天草市×南阿蘇村の宿泊キャンペーンのお知らせ - 2024年10月15日
- 人吉温泉 石野乃湯 ICHIFUJI RYOKAN - 2024年10月12日
- 台風10号の接近に伴うキャンセルについて - 2024年8月27日